ツバキ(椿)について
椿は日本原産の常緑樹です。古来から庭木として親しまれてきました。
その歴史は非常に長く「日本書紀」には、約二千年も昔「天武天皇」に椿が献上されたという記録も残っています。
現代では数多くの園芸品種が生み出され、ヨーロッパやアメリカでも親しまれています。
なお、洋種の椿の品種改良も盛んようです。
分布
本州、四国、九州や南西諸島に自生します。
日本国外では台湾、朝鮮半島南部まで。
名前の由来
名前の由来は諸説あり、いくつか下記に記します。
なお「椿」という文字は日本で作られたとされ、「万葉集』で初めて登場しました。
それ以前の書物では『古事記』では「都婆岐」、『日本書記』では「海石榴」と記されています。
- 古来、光沢のある様を「つば」と言い表されており、「つばの木」から「つばき」となったとする説
- 光沢がある事から「光沢木(つやき)」や「艶葉木(つやばき)」、葉に厚みがある事から「厚葉木(あつばき)」、強い葉の木の意味から「強葉木(つよばき)」、落ちた花が刀の鍔(つば)に似ている事から「鍔木(つばき)」などの説
主な品種
- 薮椿(ヤブツバキ)
- 本州(青森県夏泊半島が北限)〜九州に自生し、樹高が高くなります。一般に「椿」というと「薮椿」を指します。
- 雪椿(ユキツバキ)
- 本州日本海側の雪の多い地帯で自生する椿。薮椿と比べて樹高が低く、花も小さい。